「The Magic Circle」女性メンバー入会後、25年が経過


2016年10月、イギリスの会員制のマジッククラブ「The Magic Circle」に女性メンバーが初めて入会してから、まだ25年しか経っていないことがわかった。

How Female Magicians Broke Through The Magic Circle’s Boys’ Club | Newsweek
http://europe.newsweek.com/how-female-magicians-broke-through-magic-circles-boys-club-504185?rm=eu

「The Magic Circle」は1905年に創設された世界で最も古いマジッククラブであり、世界中のマジシャンたちが入会したいと切に願う有名な団体だ。現在のメンバーにはデビッド・カッパーフィールドやダイナモが在籍し、生前ポール・ダニエルズもメンバーの1人だった。また、イギリスのチャールズ皇太子も1975年にカップアンドボールを演じ、入会を許可されたという過去がある。

メンバーになるためには厳しい審査基準を乗り越え、オーディションにパスしなければならない。例えば、入会時には2人以上の現メンバーからの推薦とThe Magic Circle評議会との面接、そして審査員とメンバーたちの前でパフォーマンスを行う必要がある。

しかしながら、最近までマジックサークルのメンバーになるためには男性限定という男社会がまかり通りっていた。

女性マジシャンのキャサリン・ミルズ(Katherine Mills)によれば、マジック業界には「ボーイズ・クラブのような考え方」があるという。「明らかにあのクラブにはそういう考え方があったわ。たぶん、クラブそのものの性質に関係していたのよ。実際、クラブはある意味秘密のコミュニティでしよ。マジックの世界に鍵をかけることはできなくても、閉じることはできる。だから、あえて口をつぐみたくなるのよ。そのせいで、社会としては、いろんな部分で後れを取ってるんだけどね」と、ミルズは語る。
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1991年、メンバーの75%が女性会員の入会を許可するべきだとする声明を発表。同年10月には9人の女性(Debbie McGee、ポール・ダニエルズの妻とその助手、Fay Prestoなど)がMagic Circleのメンバーとして入会した。現在では、1500人のメンバー中60人が女性だという。下記の写真はFay Presto。
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一般の人々は政治やスポーツのようにマジックの世界にも男女平等の問題が孕んでいるとは考えもしないかもしれないが、女性マジシャンたちは依然として確固とした地位が確立されていない。いまだに「マジック×女性=アシスタント」のイメージであり、女性マジシャンと言っても、「どうせ助手程度の扱いなんでしょ?」といった先入観がはびこっている。

それでも、ミルズはこうした問題をポジティブに捉えている。「私はそれが否定的な考え方だとは感じたことはないわ。むしろ、女性であることが新しい価値を与えられるはずよ」