以前、「レストランマジシャンとして働く上で心得ておくべき20のこと」を取り上げたが、今回はその続きとなる「レストランマジシャンとして仕事を取るためのヒント」について紹介したい。なお、文化の違いから日本での応用が見込めない部分が多少含まれていたため、一部割愛している。
Magician’s Restaurant Workers Secrets – Top 35 Tips | MagicGizmo
http://magicgizmo.com/home/Business-Side-of-Magic/magicians-restaurant-workers-secrets-top-20-tips.html
1: 自身のバリュープロポジョンを明確にする
バリュープロポジョンとは、サービスのメリットや存在価値などを相手に伝えることで、価値を高めることをいう。レストランパフォーマーは一般的に顧客が夜暇なときにその本領を発揮する。ほとんどの飲食店では、金曜日や土曜日の夜に最も忙しくなるはずだ。
例えば、キッズ割引などが行われている場所では、子供をターゲットとして営業をかけることができる。また、その他のバリュープロポジョンとして、次のようなものが考えられる。
・ 待ち時間を最小限にする
・ 顧客がまた来た時にマジック見せたさに新規の顧客を連れてくるかもしれない
・ 顧客の滞在時間を増やし、もっと注文させる
2: レストラン巡りをする
町周辺のレストランに実際に客として訪れ、食事をしてみる。加えて、広告やクーポンを読み込み、彼らがどのようなマーティング活動を行っているかを下調べをする。
3: カジュアルな店を見つける
評判のメニューがあるお店や静かな雰囲気が楽しめる場所では、人々の関心はそうした食事や雰囲気に注がれてしまう。その一方、カジュアルなレストランでは、お客様がゆったりと食事を楽しむことを目的としており、彼らに新たなサービスを提供する余地が生まれる。(カジュアルなお店といっても、回転率の高いファーストフード店は除く)
4: 契約できそうなお店のリストを作成する
実地調査のもと、自分に合った雰囲気の良いレストランを選ぼう。パフォーマーがテーブルの間を巡回しても問題ないか、客層は自分に合っているのかどうかなど自分なりのリストを作成する。
5: サンプルクーポンやプロモーションツールを用意する
巷に溢れるメールクーポンやチラシに目を通し、一般的なクーポンがどんなものであるかを確認する。そこから一歩踏み込み、自身を広告塔に仕立て上げるように自身の簡単な経歴や写真、バリュープロポジョン等を盛り込んだプロモーションツールを作る。
6: 自分の価格を決める
パフォーマンスへの対価として時間単位で料金が支払われるべきだが、そこにはお客様からのチップを考慮に契約内容を改める必要がある。例えば、普段、準備を含めて約1時間かかるショーが125ドルだったとしたら、相場的に最初の頃は40~50ドルから始めてみるといいだろう。
7: 交渉上手
事前に契約期間が6ヶ月以上の場合は料金を引き下げると伝えておこう。(特にアメリカでは、6ヶ月以上の雇用契約を結んだ場合、自動的に雇用保険に加入することができるため)
8: 店の所有者が誰なのかを確認する
チェーン店よりも個人経営の店の方が契約率が高いのは当然の話で、念のためリストアップした飲食店がフランチャイズかどうかを確認しておくこと。
9: イベントに参加する
これはビジネスコミュニティの大物と知り合うには最適な方法だ。こちらは個人経営をターゲットとする戦略とは対照的により規模の大きい売り込みに向いている。
10: 事前にキラートリックをいくつか準備しておくこと
交渉時、もし相手にマジックを見せることができれば、ほとんど契約が成立したも同然だ。
11: マジシャンやパフォーマーがいるレストランからは離れること
多くの場合、現在のマジシャンやパフォーマーとは良好な関係を保っているため、新しいパフォーマーに鞍替えするなんてことはほとんどないと考えていい。
12: お試し期間
オーナーはより利益を上げるためにパフォーマーと契約しているわけだが、それでも彼らの頭の中には常にリスクという言葉がつきまとっている。そこで、一晩だけの仕事を提案してみよう。これはレストランマジシャンとして経験がない場合において、実に有益な方法だ。あるいは、前述のプロモーションツールの1つとして、期間限定のプランを店側に提案してもいいだろう。
13: 確認事項を確かめる
書面にするときは必ず直接会って確認事項などにお互い目を通しておくこと。その際、料金や時間、日数の概要をしっかりと説明する。もちろん、仕事のキャンセルに関わる事項についても抜かりなく行う。